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「Another Stream.Under Ground」

こんばんは。雪奈・長月です。
今夜がケイン様のラジオと知らず、必死でブログ更新です。
今回は「Another Stream.」の番外編である「Another Stream.Under Ground」です。
まず「Another Stream.」の説明です。
「Another Stream.」は「Abbildung erwarteten kunftigen」を色々略して、「なのはギャルゲーテイストSS」で語られない話ですね。本編とは全く関係ないようで、関係があるSSです。
常連の方々はこれの存在を知っております。現在は十四番まであります。
しかし残念ながら、「Another Stream.」は一種のメルマガ形式です。
だからアドレスの知らない方には送れません。残念。
今回は十四番の話を補足したverです。
百聞は一見にしかず。
とりあえず、どうぞ~






「はあっ……はぁ……」
 路地裏を一人の青年が走っていた。着ているスーツは泥やごみで汚れ、額には大粒の汗が浮かんでいる。
 青年は何度も後ろを振り向く。見えるのは路地裏の闇だけ。
 しかし青年は路地裏の闇に潜む狩人から逃げていた。
聖釘装填ファランクス発射イグニッション
 闇の向こうから飛んできた一本の槍が青年の右足を貫く。
 片足を封じられた青年は転倒する。
「ぐあぁぁっ……」
 呻き声を上げた瞬間、別の槍が青年の左足を地に縫い付けた。
 青年は痛みに耐えながら腕を使って逃げようともがく。
 しかし狩人はソレを許す気はなかった。
聖釘を再度装填ファランクス・リロード発射イグニッション
 今度は槍の雨が降り、青年の両足を地面に縫い付けた。
 余りの痛みに流石の青年も叫び声を上げる。
 コンクリートを革靴で叩く音と共に狩人が姿を現す。
それは艶のある黒髪が綺麗な二十代の女性。
 女性は青年を見下しながら告げる。
「始末屋です。一家の金庫から金を盗んだ貴方を始末しに来ました」
神無月神薙かんなづきかんな……薄汚い死神め」
 一家の金庫からお金を盗んだ男は呻きながら、狩人を毒づく。
「言いたい事はそれだけですか……死ね」
 のんびりとしていた狩人の気配が一瞬にして冷たくなる。
「お前が死ね!」
 男は腰を捻り、懐に持っていた拳銃を狩人に向ける。
「重刹」
 狩人の呟きで男の腕が切り刻まれ、地面に落ちた。
 男は痛みに呻きながら槍を引き抜き、逃げようとする。
 しかし狩人が始末しないといけない標的を見逃すはずが無い。
爆撃挽歌ショットガンブラスト
 死の宣告の様に狩人は一言だけ呟く。事象が変化する。
 硝子が割れる様な音と共に空間から大量の銃身が迫り出す。
 その銃口は全て男に向けられている。
「さようなら」
 その一言が合図であったかの様に無数の銃口から弾が発射。
 止まる事の無い数の暴力が男を蹂躙する。
 肉片が。骨片が。血液が。内臓が。唾液が。髄液が。脳漿が。
 砕かれ、吹き飛ばされ、穿たれ、周囲に撒き散らさせる。
 遂には裏路地に即席の紅いペイントアートが出来上がった。
 狩人は深い溜め息をつき、一言だけ呟く。
「始末完了」
 そして狩人は先刻まで人間の男だった物を放置し、その場を後にする。
 後処理は男の始末を依頼した組織の構成員たちがするだろう。



 男を無残にペイントアートに変えた狩人――神無月神薙はのんびりと歩きながら買ったハンバーガーを咀嚼していた。
 数分前に人一人を依頼で殺したというのに、肉を食している。
 常人なら、彼女の精神状態を疑うだろう。
 しかしそれが彼女の日常であるのだからしょうがない。
 血で血を洗い、略奪や殺人は日常茶飯事。何でもありの混沌。
 それが彼女の身が置くアンダーグラウンドの日常。
 人が死ぬたびに泣いていたらきりが無いのだ。
 その上、彼女の身体は能力で失ったカロリーを求めていた。
「ん?」
 神薙は銃声と爆発音が聞いた。その中で何かの悲鳴を聞いた。
 野次馬根性で神薙は妙に騒がしい現場へ足を運ぶ。
 現場となっている公園は既に凄まじい事態に陥っていた。
 地面に巨大なクレーターが出来、妙に焦げ臭い。
 目の前には大きな拳銃を持った青年とダーツを持った女性。
 そして綺麗な黒髪をした少女傷の三人がいた。
 女性は太ももにつけたホルスターからダーツを抜いて投げる。
 それと一緒に青年が気だるそうに銃を構え、引き金を引く。
 何故か銃口からは銃弾ではなく、炎が撃ち出された。
 ダーツと炎が黒髪の少女に襲い掛かる。
 黒髪の少女は横に跳ぶ事で直線状に飛んでくる炎を回避。
 女性が投げたダーツも回避出来るだろうと、神薙は予測した。
 しかし次の瞬間、神薙の予想が見事に外れた。
 ダーツの軌道が急に屈折し、黒髪の少女の右腕に突き刺さる。
「はぐうっ!」
 黒髪の少女はダーツを抜き、右腕を押えながらうずくまる。
 青年は相変わらず気だるそうであったが、女性は楽しそうに笑っていた。
 再び青年が拳銃の引き金を引く。今度は少女の服を焼いた。
「あっ……ああああああ!」
 少女は慌てて火がついた部分を叩くが、右手に火傷を負う。
 女性は腹を抱えながら楽しそうに笑う。
 ハンバーガーを食べながら神薙は瞬時に状況を判断した。

 まず黒髪の少女は男女の二人組に襲われている。
 次に二人組は自身と同類。
 黒髪の少女は普通の人。
 そして、自身と同類の二人組が普通の人を襲っている。

 確かに神薙は仕事とはいえ、人殺しをしている。
 その手は血で汚れ、その身には死臭が染み付いている。
 しかし目の前の虐待を見過ごせる程、彼女は冷酷ではない。
 神薙は少女を襲う二人組に声を掛ける。
「女の子一人によってかかって何をしているのかしら?」
「誰だよ。てめえ」
 少年は神薙へ拳銃の銃口をけだるそうに向ける。
 しかしダーツを持った少女がそれを制し、お辞儀をする。
「始めまして。神無月神薙。貴女の名前は噂に聞いています」
「なら、そこにいる黒髪の女の子を持っていってもよろしいかしら?」
 黒髪の少女に駆け寄った瞬間、神薙の指にダーツが挟まれる。
 神薙はダーツを指で挟みながら冷ややかな目で女性を見る。
「……どういうつもりかしら?」
「私たちの獲物を横取りしないで下さい。『始末屋』さん」
 少年はニヤニヤと笑いながら自動拳銃の銃口を向け、女性はダーツを抜く。
 殺意を剥き出しで睨んで来る二人に神薙はニヤリと笑う。
 能力を発動すると同時に神薙の中でスイッチが切り替わる。
 気配が一瞬にして鋭くなる。神薙から放たれる冷たい気配と殺気はまるで抜き身の刀。
「殺し尽くしてやるよ。格下共が」
 神薙の挑発が合図であったかの様に二人は襲いかかる。
 少年は神薙に接近すると同時に拳銃の引き金を引く。
 拳銃が文字通り、銃口から火を噴いた。
「撫で切り」
 炎が迫って来る中、神薙は一言だけ呟いた。
 何もない空間から刀らしき柄が迫り出し、神薙は一息で抜く。
 抜かれたのは空気すら切れそうな一振りの太刀。
 神薙は太刀を無造作に横へ振り、迫り来る炎を薙ぎ払う。
 そして手の内を返し、少年の握る拳銃の銃身を一刀両断。
 ギョッとする少年の腹部に神薙は太刀の峰を叩き込む。
 地面に倒れた青年に女性は恐怖に震えながら悲鳴を上げた。
 神薙は愉悦に満ちた笑みを浮かべながら女性に歩み寄る。
 女性の目からは歩み寄ってくる神薙が死神に見えた。
 この死神を止めないと、自分は無残に殺されてしまうだろう。
 そう思った女性は、無茶苦茶にダーツを投げる。
 しかし全て神薙に切り払われ、残骸が地面に落ちていく。
「ひっ!」
 投げる物を失い、逃げられない恐怖に女性は悲鳴を上げる。
「弱い者苛めしてんじゃねぇよ。格下……空砲挽歌エアリアルブラスト
 神薙は死を宣告する様に言う。事象が変化する。
 太刀が消え、硝子が割れる様な音と共に空間から大量の銃身が迫り出す。
 その銃口は全て女性に向けられている。
「発射」
 その一言を合図に無数の銃口から衝撃波が撃ち出された。
 少女は至近距離から衝撃波を叩き込まれ、吹き飛ばされる。
 倒れた二人組を眺めながら神薙は唾を吐き、能力を解除した。
 自身が潰した二人組の安否を確認せず、うずくまる黒髪の少女に駆け寄る。
「大丈夫?」
「……だい……じょうぶ……です」
 少女は呻きながらも答える。
「じゃあ、逃げるよ!」
 神薙は少女の左手を握る。そして走り出した。
 きょとんとする少女の横を熱い物が掠めた。それは炎であった。
 少女が見たのは逆上する青年の姿。身体から陽炎らしき物が上がっている。
「なめ……やがって……」
 青年は拳銃の引き金を引く。巨大な炎が銃口から発射される。
 神薙によって少女は直撃を喰らわなかったが、服が焦げた。
 直撃していたらどうなっていただろうか。死の恐怖に少女の手が震える。
「例え何があろうとも、後ろを向かないで」
 恐怖で震える少女の手を強く握り、走りながら神薙は囁いた。
 その間にも獣が吠える様な怒号が聞こえ、炎が横をかすめる。
 やはり怖いのだろう。神薙の手を握る少女の力が強くなる。
 忌々しそうに神薙は舌打ちをし、能力を展開。
空砲挽歌エアリアルブラスト広域展開フルオープン
 神薙と少女を追う青年の前に大量の銃身が迫り出す。
 そして無数の銃口から衝撃波が撃ち出される。
「ヴぉっぉぉぉぉぉぉぉぉぉっぉぉお!」
 青年は衝撃波の嵐に襲われながらも拳銃の引き金を引き、銃口から炎を撃ち出し続ける。吠えながら引き金を引く姿はまるで人の姿をした獣。
 広域展開された[空砲挽歌]で青年が足止めされている間に、神薙と少女は必死に逃走を行った。
 曲がり角を曲がっている内に青年の怒号も聞こえなくなった。
 そこでやっと神薙たちは足を止める。
「はぁ……はぁ……最近は追う事が多かったから……久しぶりに……疲れちゃった……大丈夫?」
「はぁ……はぁ……大丈夫です」
 そこで神薙は手を離し、少女と向かい合いながら尋ねた。
「名前を聞いても良いかしら? 私は神薙。神無月神薙よ」
 少女は神薙に名乗る事をためらっているのか、黙ってしまう。
 流石に目の前であんな事をした人に名乗るのは怖いのだろうと神薙は判断する。その顔は少しだけ寂しそうであった。
 寂しそうな神薙の顔を見た少女はためらいがちに名乗った。
「……マドカ……華菜芽マドカです」
「マドカちゃんか……」
 神薙は少し考えるような仕草をとり、マドカに提案した。
「うち来る?」
「えっ……?」
「ほら。さっきの様な事が起きないとも限らないしね……」
 照れくさいのか、神薙は片手で自身の髪をいじり始める。
「だから、うちにおいで」
 ウィンクする神薙にマドカは顔を赤らめ、頭を下げた。
「お願い……します」
「よし」
 神薙はニヤリと笑い、マドカの黒髪を優しく撫でる。
「じゃあ。いこっか」
 再びマドカの手を握り、神薙は自宅へと歩き出した。




 下町にある数多くあるビルの一室。
 黒髪の美女二人が一つのベッドで眠っていた。
 一人は十代半ばの少女。
 もう一人は二十代くらいの女性。
 窓から差す朝日で黒絹の様な黒髪と雪のように白い肌が輝く。
 抱き合いながら眠るその姿は一種の造形美。
 美術家が見たら喜び勇んで、絵画や像などの作品を造るだろう。
 その一室のドアをノックする。しかし眠っている二人は返事を返す事は出来な
い。
 微かに軋むような音を立てながらドアが開く。
 入ってきたのは片目がサファイアの様に蒼く、片目がルビーの様に紅い目をし
たオッドアイが印象的な女性。
「神薙。朝ですよ。ご飯が出来たから起きて下さい」
 オッドアイの女性は神薙を揺する。
 しかし神薙は起きようとしない。
 軽くため息をつき、オッドアイの女性は神薙の耳元で囁いた。
「神薙。起きないと……キスしますよ」
 神薙の目がかっと開く。
「爆撃……」
 何もない空間から大量の銃身が迫り出す。
「私の家で爆撃挽歌ショットガンブラストなんて使わないで下さい」
 女性は神薙の額をチョップする。
 痛みと共に神薙は我に返った。
「いたたた……おはよう。ニナ」
「おはようじゃないですよ。神薙。私の家の天井を蜂の巣にする気ですか?」
 ニナと呼ばれた女性は腰に手を当てながら尋ねる。
「ごめん。ごめん。智梨姉に襲われる夢を見たから……うん……ヤバかった……」
 神薙の顔が急に暗くなる。
 その理由が分かっているニナは嘆息しながら神薙に言った。
「……とりあえず、話は食べながら聞くよ。その子を起こしてからね」
 そう言ってニナは部屋を後にする。
 神薙は猫のようにまるまる黒髪の少女を見ながら呟く。
「やっぱり夢じゃなかったんだ……」
 とりあえず、神薙は少女の身体を揺らす。
「起きて。マドカちゃん。起きて」
 マドカと呼ばれた少女は目を開く。寝起きは良い方のようだ。
 ゆっくりと起き上がり、マドカは神薙に挨拶をする。
「おはようございます。神薙さん」
 無防備な笑顔に神薙は見惚れてしまう。
 顔を紅潮させる神薙にマドカは首を傾げる。
「とりあえず、行こっか」
「はい」
 神薙はマドカの手を引き、ニナのいる部屋へと歩き出す。



「改めておはよう。神薙」
 ニナは笑顔で神薙とマドカを出迎える。
 テーブルの上にはパンケーキが山盛りになっていた。
「さて、食べましょうか」
 ニナと神薙はテーブルにつく。しかしどうしたらいいのか分からないマドカはその場に立ち尽くす。
 立ち尽くすマドカを見て、ニナは微笑む。
「貴女もどうぞ。お腹すいているでしょ?」
「でも……」
 遠慮するマドカ。しかしお腹の虫が空腹を告げる。
「どうぞ」
 顔を赤らめるマドカにニナはテーブルに着くよう促す。
「……すみません」
 マドカは少しぎこちなく、テーブルにつく。
 ニナはパンケーキを皿に取り分け、フォークと一緒にマドカに差し出す。
 マドカは少しオドオドしながらも受け取る。
「さて、神薙。詳細説明をお願いしますね」
 既にパンケーキを食べている神薙にニナは言った。
「この子はマドカ」
「華菜芽マドカです」
 マドカはぺこりとニナに頭を下げる。
「よろしくね。マドカちゃん。私はニナ。そこにいる神薙の同業者」
 ニナは笑顔で返す。
「仕事の帰りにマドカちゃんが同類に襲われていてね。保護したんだ」
「一回は家に帰ったんだよね?」
 いきなり神薙が落ち込む。
 確実に地雷を踏んだ事が分かったニナは嘆息する。
「やっぱり……」
「家に帰ったらいきなり、まめ姉にバインドで拘束されて……智梨姉が姉妹丼! 姉妹丼! と連呼しながらマドカちゃんを押し倒したから……」
 ほとんど事後確認のようであったが、ニナはマドカに尋ねた。
「……爆撃挽歌ショットガンブラストをして逃げて来たという事ね」
「うん。カナタさんは山を制覇すると言って不在だし……私にはニナしか頼る人がいないから……」
「よしよし」
 涙目の神薙をニナはテーブルから身体を乗り出して撫でる。
「神薙はマドカちゃんを保護するんでしょ? なら、そろそろ引っ越しも考えたら良いと思うよ」
「引っ越すにも良い物件無い……」
 声まで沈んでいる神薙。
 沈んでいる神薙にニナは提案する。
「なら、私の家に住む? それなりに出して貰うけど」
 ニナの提案に神薙の顔が明るくなる。
「交渉成立ですね」
 二人に微笑むニナ。
「じゃあ、私はマドカちゃんの日用品を買うから……神薙は引っ越しの為に家に帰って」
「……分かった」
「でもその前にパンケーキの山を片づけないと」
 三人はテーブルの上に山盛りになったパンケーキを食べを片付け始めた。




これからも「交換戯言日誌」をよろしくお願いします。

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Author:雪奈
「交換戯言日誌」を見に来て下さってありがとうございます。
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