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魔法戦記リリカルなのはギャルゲーテイストPeace of Relations.002

時空管理局ラジオお疲れ様です。

よくよく考えると、一人称なので主人公の思考丸わかりだね。
滑った旧作だと三人称だから、今作の彼とイメージが合わないだろうなぁ……
旧作のだと『どうでも良いです。慣れてますから』の乾燥系。
今作は『めんどくさい。でも、何とかしないと』のやや物臭な能ある鷹系だし。
でも、作者的にはいつもあんな感じだった気がする。一人称で顕著になっただけで。
そう考えると、旧作の霞に今作の霞を重ねてみると割りと面白いかもしれません。
新しい切り口で書いてますが、既存のシーンにリメイクも入れてます。
ちょっと新鮮味を感じなかったら申し訳ありません。

【人はガワしか見ない。最初に見るのは外見と肩書き
 中身を見るのは、その人を知ってからだ】
.
「ほな、失礼」
 そう言って自分の左隣に座る八神陸佐。
 厄介な人に会ってしまった、と内心思った。
 自分と八神陸佐は直接的な面識は今までなく、実際に会ったのも今が初めてだ。
 それでも正直に言えば、今は会いたくない人の上位にこの相手は入っていた。
 何故なら彼女が『エースオブエース』高町空尉の友人であるからだ。
 なんせ、あれは局内を震撼させた事件。友人である八神陸佐が聞き及んでないはずがない。
 これが偶然であろうと、待ち伏せであろうとも、出会ってしまったからには否応なしにその話をする羽目になるだろう。
 というか、八神女史が階級の低い自分に話しかける理由といったらそれしかない。
 こちらは所属する部署上、相手方の情報はしっかりと頭に入っている。
 しかし彼女がこちらに興味を持つとしたら、高町女史を空から引きずり落としたあの一件からしかない。
 もし出会えば、その事に関して根掘り葉掘り聞かれるのは想像に難くない。
 流石に高町空尉信者ほど力尽くで仕掛けてはこないだろうが、距離感を間違えた踏み込み方をしてきそうな気がするのだ。
 だからそういう事がないように管理局の基本的な仕事開始時刻よりやや遅めに入店したのに。
 それなのに何故、こんな時刻に彼女がここにいるのだろうか。
「噂通り、良いお店やな」
 こちらの思いなどお構いなしに八神女史は、暢気に周囲を見回している。
 挙動や口ぶりから察するに、ノスタルディアに来るのは初めてなのだろうか。
 まぁ、彼女くらいならばそう安々と外のお店でご飯と言うわけには行かないのだろう。
 女史と同年齢ぐらいなら、自由にキャンパスライフか仕事は何の気負いもなく気軽に友人とお酒を飲みに行くくらいの余裕があるというのに。
 そう考えると、八神陸佐の苦労がしのばれるようだった。あの執務官でさえ、こちらの都合も関係なく食事に行こうと駄々をこねるのに……この人は。
「よろしければ、どうぞ。八神陸佐」
 何とも面倒な事になりそうな相手ではあるが、それでも少しは優しくしてあげないといけない気持ちになった。
 しかし下手に優しくして馴れ馴れしくされるのはやや癪だったから無表情面で、いつも通りの淡々とした声で彼女に皿を差し出す。
 乗っているのはノスタルディアの裏メニュー『ノアのまかないサンド』だ。
 朝食タイムの余った材料で作られる店長特製のサンドイッチは、食事の時刻が不特定な自分には数少ない癒しだったりする。
 常連用メニューであるが、流石に今回は目をつぶって貰おう。何だか彼女が可哀想に思えて仕方ないのだ。
「はやて、でええよ。真田霞くん」
 そう言って寄越したそのサンドイッチを小さく、はむりとかじる八神陸佐。どこか小動物ちっくで可愛らしい。
 今の姿といつもの凛とした雰囲気を思うと、余計に彼女が不憫に思えてきた。ややお節介に近いだろうが。
 自分の周囲は何でこうも、そういう人が多いのだろうか。
 それでも本題には入らなければいけないだろう。
「何か御用でしょうか? 八神はやて海上警備部捜査司令」
 本当に面倒極まりないから本当にしたくないが、話の流れをこちらが握って置かなければどういう事を喋らされるか判らない。
「ん~」
 目的を忘れていたのか、カップをカウンターに置いて考え始める彼女。
 いつのまにか人のマキアート飲んでるのはどういう事だろうか。大人気ないやらみっともないやら言わないが、貞操観念大丈夫なのかと心配になる。
「真田君って、女の子やよね?」
 相手は何とも返答に困るような質問をぶつけてきた。
 その為に平日のこんな時間にやってきたとしたら、大丈夫なのだろうか……海上警備部。
 確かに恰好だけ見れば、若い女の子二人が早いブランチを楽しんでいるように見えることだろう。
「いいえ、男です」
「嘘やろ!?」
 驚く八神女史。まぁ、初見だったらそう思うのも無理ないだろう。
 今もそういう恰好をしているし。下は茶色のロングスカート、上は黒いシャツに茶色のベスト。そして羽織ってきた藍色のジャケットを右の椅子に置いている。
「こんな顔でか!」
「ええ、このような顔で……です」
 自分の行っている事が全く信じられないらしく、顔をぺたぺたと触ってくる八神陸佐。正直言うと、余りそういう事されるのは好きではないのだが。
「すべすべで綺麗やん」
「そりゃあ……適度な処理とかスキンケアしてますし」
 驚きを隠せていない女史。自分に会う人会う人の大体が自分の感性を信じられなくなると口々に言うのだから当然と言えば当然だろう。
 そりゃあ、商売用具だからそこまでの手間暇も仕方ない。
 職場の上司いわく、自分は『骨格に恵まれている』のだから。
 体格がそっち方面に適正がある限りは、そういう苦労などもしないといけないだろう。間違いなく。
「何で、こんな恰好なんやっ!」
 ツッコミを入れてくる相手に自分は冷静に淡々とした声で返す。
「高町なのは一等空尉信者の方々に、私服を汚されたので」
 被害を受けたものはクリーニングに出せるものはまだ良い方。酷いものは切り刻まれたり、何かついてたりしていた。
 明らかに馴染みの在り過ぎる匂いがするシミとか。
 公共の場で出してはいけないもの有史以来連続首位の茶色いそれとか。
 あれらには色んな意味で反応に困ったのは言うまでもない。
 どうやってそうなったのかは考えたくはない。無駄に疲れるだけだろう。
 正直、制裁しようとした人の方がよっぽど犯罪者くさいのは何でだろうか。
 自分の被害云々は置いといて、今後の為にそのような方を早々に逮捕した方が良いんじゃないかと考えた自分はおかしくないと思いたい。
「あっ……そうやった」
 そこでやっと目的を思い出したのだろう。はっとする八神陸佐。
 失言してしまった自覚はあるが、それでも話を延ばし延ばしても面倒なだけだ。
 とりあえず、差し当たりのない部分だけ話す事としよう。
「なのはちゃん撃墜した子の顔が見たくて来たんやった」
「そうですか」
 本人としては、そう言われても凄くどうでも良いのだが。
 むしろそれが一週間ばかし、信者の皆さんには振り回された立場としては良い迷惑だ。
 そもそも、あの事故は自分と高町空尉の双方に至らぬ所があったから発生したものだ。第三者が口や手を出して横槍を入れるのはどうだろうか。
 心に傷を負った高町空尉の事を思った上での行動ならば、こちらも制裁でも処刑でも受けても良いと考えている。それで、罪を償えるというならばこの身を差し出しても惜しくは無い。
 しかし彼女が私怨で周囲を振り回す事を良しとせず、第三者が信仰対象に危害を加えたという理由で勝手に動いたなら話は別だ。
 被害者である高町空尉がそれを望むならともかく、そうでないならそれはただの自己満足に成り下がってしまう。
 そしてそれが、高町なのは女史の為なんだと言われたら――当の本人は何を思うのだろうか。
「一週間、その団体さんと必死に抗戦してた真田くん的にはどうなん?」
「生きている人間が他者から信仰されるとはそういう事だと思います」
 あの宗教団体に対して、真田霞が思う事は今も昔もそれくらいの感想だ。
 自身の行動が他者に大きな影響を与え、他者に依存され、時にはその行動の責任を自身が持たねばならない時だってある。
 それを齢二十一の女性にさせるのだ。何ともえげつないと言うか、無責任と言うか。正直、情けなくないのだろうか。
 そう考えれば、被害者、加害者の両方から見てもあれは災難にも程がある事故だったと言えよう。
 端から見ればうれしはずかしのハプニングと言えるかもしれない。 だが、それはあくまで第三者という立場だから言える事だ。
 加害者である自分と、被害者である高町女史からしてみれば溜まったもんじゃない。
 公衆の面前で裸を晒されるわ、うっかり暴発した魔法が原因で殺されかけるわ、当事者側からすれば七十九日より早く忘れられて欲しい事だ。
 それに彼らは知らないだろうが、最低限の決着はその日の内についている。
 人前で女性の柔肌を晒したのだから、こちらに非があり、菓子折りを持って謝罪に行くのは当然の事。
 仕事の合間に近くの洋菓子店へと向かい、買って来た箱詰めを携えて戦技教導隊へ頭を下げに行ったのである。
 本人とは会わせて貰えなかったが、それが普通だろう。
 流石に事故であったとはいえ、あんな事をした加害者と顔を合わせるのは被害者の精神衛生的に良くない。
 大体の人はそういう事など頭になく、高町空尉を泣かせた自分に対して殺意やら怒りやらを抱いていただけかもしれないが。
 まぁ、自分としてはちゃんと菓子折りが空尉に届く事を祈るだけだ。
「そういえば、真田くん……」
「なんでしょうか? 八神陸佐殿」
 人の頼んだマキアートを飲み干した彼女がもったいぶったような感じで声をかけてきた。
「他の部隊に興味あらへん?」
「……はい?」
 何だか話がきな臭い。今すぐ逃げた方が良い気配がする。
 これは勘定をツケて貰ってでも、この場を離れるべきかもしれない。
 そう思い、腰を浮かそうとしたその時、
「だから……私の部下にならへんか?」
 こちらの出先を封じるように八神女史が切り出してきた。
「時空管理局諜報部所属、真田霞三等陸士くん?」
「……」
 意味が分からなかった。正直、そう思って現実逃避したくて仕方ない。
 予想通りといえば予想通りだが、まさか本当にそうして来る人がいるとは。
 現実は良くも悪くも何が起こるかわからないから、本当に恐ろしい。
 それが、目の前で笑っている女性の発言を聞いた自分の率直な感想だった。
 少なくとも、その発言が冗談ではない事だけは事実。
 群青色のスーツに同色のタイトスカート。黒いストッキングといういでだちはいかにも仕事の格好。
 これも仕事の一つとして考えているのだろう。
「引き抜きということですか? 八神はやて二等陸佐」
「それ以外の言葉に聞こえんなら、君も中々……面白い人間やと思うよ。真田霞くん?」
 ニコニコといかにも自分が人畜無害な人間ですと言うかのように笑みを浮かべている八神陸佐。
 しかし八神女史は八神女史で厄介な女性である事は、情報上でしか彼女を知らない自分でも分かっている。
 未曾有の危機を救った奇跡の実験部隊『機動六課』を設立し、今は海上警備部で捜査司令を勤める若き二等陸佐。
 魔導師としては広域・遠隔魔法を得意とし、後方からの攻性支援において圧倒的な能力を持つ。
 その余りの戦闘力に、局内では『歩くロストロギア』とも称されている。
 彼女が捜査司令を勤める海上警備部はその地域の陸士部隊と組んで警備を行い、陸上と海上で起こる事件等を取り扱う部隊だ。
 『ストライカー』と名高いスバル・ナカジマの所属する湾岸特別救助隊を救助方面に特化した部隊とするならば、彼女のいる海上警備部は警備方面に特化した部隊ともいえる。
「なぜ、自分なんです? 機動六課の時のように青田買いでも何でも好きにしたら良いじゃないですか」
 八神女史には実際にそれを行ってストライカーズを輩出したという実績がある。
 しかし、
「まぁ、そうなんやけどね」
 痛い所を突かれたと言わんがばかりに、視線を自分からそらして遠くを見る彼女。
 そこらへんの情勢はわざわざ説明されなくとも仕事柄、知っている。
 他の部署や部隊も彼女の真似をして競い合うようにこぞって青田買いしている。ただそれだけの話だ。
「あの時の事で、ちょっと目をつけられとるからなぁ」
 八神女史はそう愚痴るが、あれは目につけられているどころの話ではない。
 『上』について情報がまだ乏しい自分ですら、あからさまに分かってしまうのだ。
 彼女が必要以上の権力を持たないように周囲の重役から足を引っ張られている事が。
 彼らは戦々恐々としているのだ。座り心地の良い椅子から蹴り落とされるのではないかと。
 しかし同時に彼女のした事は画期的であると高評し、その行動力と手腕を買っている者もいるらしい。
 彼女としてはその足を引っ張られている事自体、苦々しく思っていることだろう。
 他方から権力任せの妨害を受け、目をつけた若手を権力だけは強い上からかっさらわれ、優秀な人材が手元に集まらない。
 故レジアス・ゲイズ閣下の頭を悩ませていた『陸』の現状を小規模にしたのが、八神はやて女史の現状だろう。
 現在では『海』と『陸』の溝は、少しずつ埋まってきているが人材不足の問題が解決されたわけではない。
 だから彼女がヘッドハンティングをするのもよく分かる。
 自分が読めないのは、彼女が自分をスカウトしようとするその意図だ。

「ホルンブルク騎士団やグランツブルグ海兵隊の見習いを引き抜くのは?」
 八神女史には管理局の息の掛かった若手を引っ張れるほどの権力はないかもしれない。
 だが、その実績だけは確かだ。
 魔導師としての素質があり、ロストロギア級のデバイスを自在に操れるだけでは二等陸佐という階級を得られない。
 それだけならば上層部の好きに扱われ、使えなくなったら慰み者にされるのがオチ。
 そうならず、自分の意思を失わず前に進んでいるのはひとえに、彼女の駆け引きに対する技量の高さを意味する。
 交渉ごとに長けた彼女なら、スカウトと言う形で引き抜けるのではないだろうか。
 地方にある名門なら管理局の権力の及ばない団体や学校が存在する。
「ルクセンシュタッド魔導師学校の学生までは行かずとも、資質のある方は手に入るかと」
 やり方次第では良質の人材をスカウトできるはずだろう。
 しかしその考えは苦笑いする彼女によって否定された。
「グランツブルグは男尊主義やから、女の私じゃ舐められるんやよ」
 あの海兵隊の発祥や性格を考えると、その意見もあながち間違いではない。
 元々、グランツブルグは海に隣した町だ。だから富や女を略奪しようとする海賊などが襲来してくる危険をはらんでいる。
 それらを迎撃する為に組織されたのが、グランツブルグ海兵隊なのである。
 現在に至っても海賊や漁師の末裔である彼らの中にはベルカの血が流れている。勿論、使用する魔導言語もベルカ式だ。
 魔力をデバイスに込めて魔法を発動するミッドチルダ式と違って、ベルカ式は武器に間力付与などの効果を付与するスタイルだ。
 端的にいえば、ベルカ式は魔法が発動する武器を操る魔導言語。
 だから多くの魔力を必要とする遠距離系統の使い手がいなくても、少量の魔力を用いて行う近接戦闘で仕留める事が可能なのだ。
 まるで己の財産と女を守る為に全力全開で戦う男たちの為にあるかのような言語。
 グランツブルグ海兵隊というのはいわば、男たちの手で富と女とこの町を海賊などの略奪者から守り抜いたという事の象徴でもあった。
 そんな歴史的な背景が存在するが故か、この海兵隊は話によると今でも女人禁制といわれている。
 それだと、彼女がグランツブルグからスカウトは難しいだろう。
「ホルンブルクだと……下手したら、しばらく帰ってこれへんかもしれへんし」
 そこで苦々しい顔でため息を漏らす八神女史。
 あそこで何があったのかは分からないが、触れない方が良いという事だけは雰囲気で分かった。
 ここまで話しても分からないのは何故、自分がスカウトされるかだ。
「申し訳ありませんが、自分のようなただの三等陸士がそこまで役に立つと思えないのですが」
「魔導師ランク陸戦Aの……な?」
 やや自嘲するような響き混じりの言葉に、相手は笑みを浮かべて返してきた。
 その表情はまるで話の主導権と相手の弱みを握って、今からどう料理しようか考えているかのような感じがした。
 まるでテロリストに急所を握られて、弄ぶように転がされているような感覚が込み上げて来た。
 それでも言われてやっと、自分にここまで引き下がってくる理由が分かった。

 嗚呼、なるほど。この人は自分の立場と肩書きに食いついたのか。

.
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Author:雪奈
「交換戯言日誌」を見に来て下さってありがとうございます。
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