FC2ブログ

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

-件のコメント

[C223]

魔法が使えない一般人でも使える方法が提示され、テロなどの危険性がさらに深まったのと同時に、今のAM兵器の穴が発覚する。
次々と驚きの新事実を淡々と発言する彼が頼もしくも恐ろしくも思えますね。
カリムさんは彼に圧倒されていますが仕方がないと思います。
幽霧自身が凄すぎますからね。
龍脈の扱い方が自ら龍穴を作るという方法は以外で…尚且つ彼だからこそ出来たのだろうと思いました。
 淡々とした会話の合間に彼の意外に甘糖なところや抜けたカリムさんなどの緩い部分もあって凄く面白かったです。
次も頑張ってください
では
  • 2011-02-14
  • 投稿者 : ぷー太郎
  • URL
  • 編集

コメントの投稿

新規
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

-件のトラックバック

トラックバックURL
http://clowncraown.blog90.fc2.com/tb.php/165-9e236000
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

カリムコミュ

作者の一言『もしかすると、幽霧は天然の魔眼持ちか!?
        そして糖分が足りてない幽霧は暗黒化するらしい』

●カリムコミュ①【密会】②
 あっさりと答える幽霧に、カリムは思わず絶句してしまった。
 割りと気にいっている――いや、お気に入りの部類である彼を彼女はマスコミの慰み者にする気は最初からなかった。
 だから一応は二重雇用の話題を切り出す直前で周囲に声が聞こえないように音声を遮断する魔法を展開していた。
 しかしまさか、自らの犯した罪を告白するが如く内容を迅速に回答するとは思いもしなかったのである。
 カップを口に運ぶその表情からは彼の考えなど読み取る事は出来ないが、先ほどの声からは躊躇いや恐怖など微塵も感じられなかった。
 幽霧の神経が図太いのもあるが、相手を過小評価し過ぎた自分がカリムは恥ずかしくなった。
 あの時も見事に自分の前から逃げおおせた相手が、仕掛けた罠とその抜け道を瞬時に察知しないはずがない。
 敗因は、相手を破滅させる話題を持ち出したくせにどこかで躊躇ってしまった自分の弱さと迂闊さにある。それはカリムもよく分かっていた。
 しかし交渉の場で失敗による動揺を引きずるのは最もやってはならないこと。
 妙な緊張感で胸の鼓動が速くなるのを感じつつ、彼女は話を進める。
「それらを動かす魔力はどこから持ってきますか?」
「竜脈を開けばよいかと思います。聖王教会の総本山である本部は大河レベルの太い竜脈が重なった所の上に作られていることくらいはお見通しにございます」
 感情の感じられない淡々とした口調で返された相手の回答に、彼女は再び絶句する。
 しかし己をじっと見つめる幽霧の目で瞬時に我に返った。
「教会上層部がそれを承認すると思いますか?」
 出来るだけ心の中にあるものが声に混じらないように努めながらカリムは相手を威圧するように圧力をかけながらにレスポンスを返す。
「総本山の竜脈を開けば、そこから制御できない量の魔力が溢れ出します」
 どこか言い訳じみている回答をしている。そんなことは言っている彼女自身もよく分かっていた。
 だが、それでも目の前でいつもの自分と同じように優雅に紅茶を楽しんでいる幽霧に言葉をぶつけずにはいられなかった。
「それは貴方ぐらいの人なら分かりますでしょう?」
 何故なら、そうでないと自らの心が保てなかったから。
 紅茶を飲んでいる時でさえ、彼はカリムの目から視線を離さなかったのだ。
 彼女の目を覗き込むように見つめるその瞳の奥にあるもの。
 それはまるで、時間も何もかもが停止した暗き闇の底を思わせた。
 見入られたら最後。足掻こうともその中へと呑み込まれるような恐怖を、彼女は本能的に感じていた。
 目を通して心の奥底まで見通され、何もかもが彼の思い通りに蹂躙されていくような感覚。
 それに甘美な快楽と興奮を感じずにはいられないが、それに身を任せれば落ちる所まで引きずり落とされることになる。
 言葉を発する事でしか「個」を保っていられず、何も言わなければ沈黙の圧力に押しつぶされて彼の視線に心を犯されてしまう。
 カリムはじっと自分を見つめる幽霧の瞳を見ていると、そんな感じがして仕方がなかった。
 カップをソーサーに下ろした彼は彼女から視線を外し、またしばらく無言でいたかと思うとゆっくりと口を開いた。
「……確かに、竜脈を開いてその魔力を用いるという案を賛成する方は少ないことでしょう。しかし、本部全域を覆った上で種類の違う結界を複合展開。それを維持するために教会騎士の半分以上をそれに投入したとしても、それだけの魔力をまかなうのは容易なことではございません」
 紅茶がなくなったのだろう。テーブルに置かされていた小さなベルを鳴らし、店員を呼ぶ幽霧。
 そして注文し終えると、彼は再びカリムの目をじっと見ながら話の続きをし始めた。
「わたくしめも、その結界を常時展開し続けないといけないといけないとは申しておりません」
 僅かに椅子を引いて足を組み、太股の辺りに肘をついて中指の付け根あたりに唇を触れるような格好をすると囁きかけるように幽霧は言った。
「非常時の際に、その複合結界を迅速に展開できますように術式を構築しておくべきだと申しているのでございます」
 言葉遣いは丁寧であるが、どこか無機質が感じがする彼の言動を聞きながら彼女は思った。
 明らかに、目の前の女性少年に手玉に取られている上に舐められている――と。
 良いようにされているのは重々承知であるが、それでも自尊心を傷つけられたと感情を露わにする程、子供でもないし狭量というわけではない。
 しかしそれでもちゃんと向き合ってくれていないような感じがする相手に、苛立ちと悔しさを感じずにはいられなかった。
 だから顔の下半分が手で隠れてどこか考えているような感じの恰好になった幽霧に、カリムは冷たい視線を向けながら無慈悲に言い放った。
「そんな説明だけで私を含め、聖王教会の幹部の方々が首を縦に振るとでもお思いですか?」
 目の前の少年は何も言わず、彼女の顔を見つめているだけであった。
 ただ、口元だけは薄くではあるが柔らかく笑っていた。
 しかし何故かその表情に、カリムは背筋をぞっと震わすほどの異様な嫌悪感を覚えた。
 居住まいを正して顔に浮かべていたそれを消した幽霧は彼女に言った。
「では、『ミラージュスノウの悪夢』と『アヴァランチ・クライシス』の際も龍脈を開き、龍穴から汲み上げた魔力が用いていたとしましたら……どういたしますか? カリム・グラシア様」
「!?」
 流石にカリムもこの発言には驚きを隠せなかった。
 幽霧の言った『龍脈』は風水という民間魔術の用語であるが、『霊脈』と同意義で一般的に大地における気・霊的なエネルギーが流れる道の事を指す。
 極端な事を言えば、この世界が元から持っている魔力の流れる概念上の川と考えても良い。
 首都や教会といった重要文化財クラスの建物はその龍脈が太い場所であったり、それが幾つも重なりあった場所に作られることが多い。
 『龍穴』というのは龍脈から自然の魔力が漏れ出す点や膨大な魔力が溜まっている場所の事を指す。
 別名『龍門』とも呼ばれ、儀式などで使われることが多いと言われている。
 彼の口から出たその二つが起きた場所は細いながらも龍脈が通っている場所だが、聖王教会の抱える調査団の研究によると龍穴は存在しないという結果が出ていた。
 もしその言葉が本当ならば人為的に龍穴を作り出し、そこから魔力を汲みあげれば魔導師単体での超広範囲型の魔法を発動させることも理論上では可能になる。
 しかし龍脈から出る魔力の量は人間一人で制御できるほど少なくはない。単純に魔力量任せの砲撃魔法ならともかく、精密さを求める系統のものならば魔法自体が暴走するのは目に見えている。
 だがカリムの記憶ではあの二つにおいても、魔法が暴走する事無くきちんと運用されていた。
 それは単体で龍脈から魔力を制御した状態で汲み出し、きちんとした魔力運用が行われた状態で魔法が使用されたということを意味する。
 僅かに目を細め、よく見なければ分からないくらいかすかな微笑みを口に浮かべて幽霧はカリムに問いかけた。
「もう数年前の出来事となった『ミラージュスノウの悪夢』ならともかく、まだ一年も経っていない『アヴァランチ・クライシス』の敗因研究は今でも行われているのでございましょう?」
 こんな状況でこんな話題でなければ見惚れてしまうくらい透明で綺麗な笑顔だとカリムは思った。
 しかし瞳の底に見えるドロドロにへばりついた泥のような感情に、思わずえずきそうになった。
 彼の表情とその瞳に宿るもの。それはアンバランスにも程があるものだった。
 長年人を見て来たカリムも何故、こんなに綺麗なものの中に吐き気を催したくなるくらい醜いものが同時に存在するのか分からないくらいだった。
 違和感を通り越し、余りにもちぐはぐ過ぎるそれに、彼女はどうしようもなく吐き気を覚えそうになる。
 嫌悪というより嫌悪に近い感情を湧き上がらせるそれ。この世の醜いものだけを煮詰めるだけ煮詰めて凝縮させたようだと彼女は感じた。
 敢えて言葉にするなら、自分の醜いと思う部分だけを抽出して見せられているような感覚に近いものがあった。
 まだ緊張して胃が痛むこともあるんだと、心の奥底で少しだけ驚きを感じながら息を吸い込むカリム。
 深く息を吐きだし、意識を切り替えた彼女は目の前の相手を問い詰めるような口調で切り込む。
「……貴方はこう言いたいのね? 研究の過程で新事実を発見したと発表し、その技術を流用して防衛能力の向上をすれば良いと」
「ええ、ご明察にございます」
 首を小さく傾げ、口元の笑みをより深くさせて肯定する幽霧。
 だが、カリムにはそんな回答をする彼がまるで愚者をそそのかす悪魔のようにも思えた。
 まるで甘い罠で誘惑して魂の取引をしようとする狡猾な悪魔の囁きに似た響きを持った声を発する彼に、彼女は問いかけた。
「貴方は管理局の人間ですよね? なぜ、そこまで教えてくださるのですか?」
 その口から持たされた情報は軍事的用途に転用されれば局地戦闘という限定にはなるが間違いなく、今までの魔術戦闘史を一新させることも可能となる技術。
 今はある程度は情報開示されているものの、少し昔までは魔導師一人一人が独自の魔法運用技術を持っていてそれが流失しないようにするのが当たり前のことだった。
 幽霧の言うそれを仮に『龍脈解放』と呼ぶこの技術は昔に流れにのっとれば、門外不出レベルの代物といっても良い。
 曲がりなりにも時空管理局内外のあらゆる情報を司る諜報部に籍を置いている幽霧が何の打算もなくそれを口外するとは思えなかった。
 しかし問いかけるカリムに対し、幽霧は何も言わなかった。
 そこでちょうど店員が紅茶が入っていると思わしき小さなポットとどこか豪奢なカップを持ってやってきた。
 流れるような動作でカップにお茶を注ぐと、ウェイトレスは二人に軽く会釈してからしずしずと立ち去って行った。
 どこか家の良さを感じる礼儀正しい店員の対応に、社員教育が良いのかなと考えつつ彼を見たカリムは思わずぎょっとする。
「甘いの……好きなんですか?」
 何故なら目の前で幽霧が紅茶に角砂糖を幾つも放り込んでいたからだ。
 紅茶そのものの味を楽しむカリムは何も入れないタイプだが、ミルクや砂糖を入れる人の事は理解しているつもりだ。
 しかし角砂糖を何個も入れるとは思いもしなかったのである。
「えぇ、まぁ……部署でも割と甘党と言われてますし」
 そう言って幽霧はティースプーンでカップの中をかき回す。
 男の子にしてはよくケーキを食べる事はカリムも前々から知っていたが、まさか一杯の紅茶に砂糖を入れまくる程の甘党だとは思わなかった。
 意外と可愛い所もあることを見つけた所で、カリムはいつの間にか彼から嫌な気配が消えていたことに気付いた。
 一体、何だったのだろうと思っている彼女に幽霧は突然言葉を漏らす。
「ぶっちゃけますと、現在の技術は穴だらけだからです」
「……え?」
 いきなりのことに驚いたという事もあるが、その中身も十分に引っかかるものがあった。
「それは……どういう……」
 話の流れから考えると、AM技術に不備がある。彼はそう言ったのだ。
 今はその技術を買って開発部で開発員をしているジェイル・スカリエッティの起こした事件においてAMFの技術は対魔導師戦において十分過ぎる効果を上げている。
 だが、目の前の彼はその技術に欠陥と言える部分があると述べた。
 聖王教会の警備という面でもカリムはこの話に喰いつかずにはいられなかった。
 幽霧は空間に画面を展開し、そこに掲載されている情報を一瞥してから彼女に話を切り出す。
「AM技術は一時的な魔力遮断や魔力結合の崩壊という意味では優秀なのですが、設定された魔法大系やその魔法以外だと弱いのです」
 そう言ってウィンドウを消した彼は足を組み、カップにある甘い紅茶を口に含む。
 幽霧の口から出た情報にカリムは内心で驚きつつも、ポーカーフェイスを務める。
 流石に空気が緩んで柔らかくなった時まで感情を顔に出すのは負けた気がするからだ。
「現代の対魔術技術で対処できるのは、ミッドチルダで主流のミッド式と近代ベルカ式……よくて、古代ベルカ式の一部くらいですね」
 リアルタイムで現在のミッドチルダにおける魔術戦闘の一般常識を片っ端から破壊しているにもかかわらず、幽霧の声はいつものように感情の感じられない淡々とした口調であった。
「だから、貴女様の使う古代ベルカ式を筆頭に、ミッド式や近代ベルカ式とは違うオリジナルの言語だとその技術が上手く作用しない危険性があります」
 カップを口に運んでいる時も外さなかった視線を外し、彼は思い出したかのような口調でポツリと言った。
「それと……ナハトシリーズも今のAM技術で無効化できないので」
「『ヴァルプルギスナハト・インストーラー』もですか……」
 正式名称は『Night夜天 Another異種 Cabala秘法 Habile技能 Tabkey入力機構』。
 それらの頭文字を取って、Nachtナハトシリーズと呼ばれている。
 形状はカード状のもので、使う時は身体に差し込んで使うらしい。
 ナハトシリーズの特徴は、そのカードに内蔵されている魔法はたった一つではあるがそれを使えば常人でも魔法を使えるようになるという点だ。
 魔導師のように幾つも魔法を使えない点では欠陥品と呼べるが、魔法の使えない一般市民にとっては一つでも使えるのは大きい。
 更に性質が悪い事に、ナハトシリーズは誰に対しても使える。
 その為、裏の世界では使い捨ての単発デバイスとしてそれなりの額で取引がされているという。
 カリムが困る理由は、ナハトシリーズを使ったテロがよく起きているからだ。
 今までは教会騎士が使わせる前に撃墜していたが、幽霧によって内部が弱いと知った今は深くまで侵入された時の危険性を考えると頭の痛かった。
 これ以上、暗くなるような話はしたくないのだろう。
 カリムはすっかり冷めてしまった紅茶を口に含みつつ、話を逸らすように話を切り出した。
「そういえば、はやてからヘッドハンティングされたようですね」
「えぇ、そうですね」
 彼女の問いに対して幽霧は微塵の躊躇いもなく頷く。
 さっきの二重雇用にしろ、今の話にしろ、あっさりと認める彼に彼女は顔をひきつらせる。
 女心に関して考えるとここで八神はやて他の女の話はマナーに反するからはぐらかすとカリムは高をくくっていたに違いない。
 だから、それを違反すること承知で話を進めてくるとは思わなかったのだろう。
 カップを傾ける目の前の相手に彼女は問いかけた。
「霞ちゃんはどうするのですか?」
「上司の出方次第……と、言ったところでしょうか」
 真剣な目つきで問いかけてくる彼女の問いをのらりくらりとかわす幽霧。
 相手にしてみればそれはまさしく、暖簾に腕押しと言える状態だった。
 軽いジャブで相手の出方をはかってばかりだと話が進まないと思ったのだろう。
 カリムは聖母の如き優しい笑顔を浮かべながら言った。
「では、前からしている私がしている話の方は考えていただきましたか?」
 そこで幽霧の動きが完全に止まった。
 ずっとカリムの目を見つけていた視線が下がり、それと共にカップも下ろされる。
 そして左手で端をつまんで持っていたソーサーにカップを置く。
「申し訳ありませんが、そのお話は前からお伝えしている通りでございます」
 そして彼は目を伏せながら感情の感じられない冷ややかな声で答えた。
「丁重にお断りさせていただきます」
スポンサーサイト

1件のコメント

[C223]

魔法が使えない一般人でも使える方法が提示され、テロなどの危険性がさらに深まったのと同時に、今のAM兵器の穴が発覚する。
次々と驚きの新事実を淡々と発言する彼が頼もしくも恐ろしくも思えますね。
カリムさんは彼に圧倒されていますが仕方がないと思います。
幽霧自身が凄すぎますからね。
龍脈の扱い方が自ら龍穴を作るという方法は以外で…尚且つ彼だからこそ出来たのだろうと思いました。
 淡々とした会話の合間に彼の意外に甘糖なところや抜けたカリムさんなどの緩い部分もあって凄く面白かったです。
次も頑張ってください
では
  • 2011-02-14
  • 投稿者 : ぷー太郎
  • URL
  • 編集

コメントの投稿

新規
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

0件のトラックバック

トラックバックURL
http://clowncraown.blog90.fc2.com/tb.php/165-9e236000
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

Appendix

プロフィール

雪奈

Author:雪奈
「交換戯言日誌」を見に来て下さってありがとうございます。
終焉の引き金を引くのは貴方。
物語の続きを作るのもまた……
読んでいる貴方なのです。






無料アクセス解析

最近の記事

FC2カウンター

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。