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幽霧がガスを抜くような前回から一転、再びシリアスに突入の今回ですが、とにかくカリムさんに対して結果だけを述べて行く幽霧の冷静さが良いですね。
カリムさんが冷や汗をかいてるのも良い感じに押されてるってのを出してて面白いです
 今回は基本的に教会の結界に対する攻撃の結果が述べられていましたが、質量兵器に対する対策が劣化してると考えればあれは確かに賛成ですね。
 この話合いの続きがさらにみたいですでは
  • 2011-02-07
  • 投稿者 : ぷー太郎
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カリムコミュ

作者の一言『幽霧、マジお母さんっ!』

●カリムコミュ①【密会①】

「霞ちゃん……貴方って人は……」
 明らかに空気を外しに来た幽霧に、左手の親指と人差し指で目頭を揉みながら頭を下げてため息を漏らすカリム。
 頭を抱える彼女を眺めながら彼は左手でソーサーを持ち、右手でカップを軽く上げて紅茶を口に含む。
 少し音を立てつつ器を皿に下ろした幽霧は今でも困惑している相手をたしなめるように言った。
「力み過ぎでございます。カリム・グラシア様」
 その一言にのけぞるように身体をびくりと震わせるカリム。
 目の前の相手によって良いように振り回されて疲れたのか、彼女は脱力したかのように机に倒れ込む。
 突っ伏しながら唇を噛んで彼を上目遣いでじっと見る彼女の目はどこか涙目であった。
 微妙に子供っぽい雰囲気を漂わせるカリムを眺めつつ彼は軽くため息をつく。
 ちょうど店員が持ってきたガト―ショコラを幽霧はフォークで一口サイズに切り、刺したそれをカリムの方へそっと差し出した。
「ガトーショコラでも召し上がって、落ち着いて下さいませ」
 カリムは小さく口を開き、近くまで持ってこられた洋菓子を口に入れる。
 相手が咀嚼している間に幽霧はフォークでケーキを一口サイズに切り分けていく。
 そしてもの欲しそうにじっと見つけてくる彼女に彼は再び切り分けたガト―ショコラを差し出して食べさせていく。
 その様はまるで幼子にご飯を食べさせる母親か、雛に餌付けをする親鳥のようであった。
 食べさせ終えた彼は少しだけ身を乗り出し、ナプキンでカリムの唇についたココアパウダーを拭き始める。
 微笑みながら唇をなぞるように汚れを拭き取る幽霧と正反対に、彼女は年下の彼にそんな事をされるのがすごく恥ずかしいのだろう。
 火照ったように顔を真っ赤して、僅かに濡れた瞳でカリムは相手を見つめている。
 赤くなっている彼女からゆっくりと離れ、椅子に座りなおした幽霧はすっかりぬるくなった紅茶を口に運ぶ。
 そしてソーサーに下ろした時には既に彼の纏っている空気が一変していた。
「わたくしめとしましては、結界を複合構造にすることを提案いたします」
 さっきまでのお母さんっぽい温かい雰囲気はもう見る影もなく、今はどこか冷淡な感じの空気を漂わせていた。
 カップとソ-サーをテーブルに置いた幽霧は目を細め、カリムに話を切り出す。
「外側から、A.M.S.アンチマギリングシステム・物理結界・魔道結界・魔術刻印マギリングプレス城壁……そして、神聖結界の五重構造とすればよろしいかと」
 その声は感情というものが感じられず、まるでデバイスに内蔵された人工音声を思わせるような淡々とした声であった。
「……理由は?」
 急変じみた幽霧の変わりように動揺しながらも、その意識は仕事の話をする時の状態に切り替えたのだろう。
 カリムは両手を組み、真剣な目つきで取り繕うように間を置いて返す。
 余裕のある笑みは浮かんでいないものの、その身体から放たれる威圧は周囲の人を委縮させるくらいの効果があった。
「防衛面で不備がありすぎるからです」
 しかし幽霧はそれに全く動じていないかのようにはっきりと答えた。
「開発部の見解によると、聖王教会本部はAMS一枚と神聖結界の多重展開構造。魔術的防御は悪くないですが、物理的な防御がもろい。爆破テロなどされてしまえば、J・S事件で落とされた管理局地上本部より容易に教会本部を落とせるかと」
「質量兵器は禁止だと、管理局側は言っていますが?」
「そんなものは、裏ルートで容易に仕入れられます」
 どこか試すような口ぶりで問いかけて来た彼女の言葉に、幽霧は口に出すことを躊躇することもなくしれっと返した。
 質量兵器を禁じている管理局側の人間とは思えない発言に、カリムも思わずぎょっとする。
 確かに長い戦争の歴史の中で魔法だけでなく質量兵器まで使っていたベルカのみならず、ミッドチルダでも質量兵器の使用禁止を疑問視している声はある。
 現に数年前には今は亡きレジアス・ゲイズが地上の防衛力強化の一環として『アインヘリヤル』という名の地上防衛用の大型質量兵器を建設していた。
 だが、質量兵器運用を賛成しているのは管理局内でもあくまでほんの一部。大体は今でもそれを肯定していない。
 それにもかかわらず、質量兵器の運用がまかり通っているということを公言する彼にカリムは驚かずにはいられなかった。
 しかし彼は彼女の驚く顔など全く気にも留めずに結果だけを述べていく。
「それに、ミッドチルダ式のブリッドコードシリーズのような魔術干渉等によって効果を発揮する反応弾系統の魔法を撃たれればAMFが展開されていても深刻な打撃を加えることも可能でございます」
 確かにベルカはその歴史から鑑みても戦争が余りにも多かった故にベルカ式は魔法を発動させるデバイスの形がほぼ武器に近く、殺傷効果の高い魔法が多い。
 逆に法律で質量兵器を禁じている管理局本部があるミッドチルダ式は杖や手袋といった殺傷武器ではなくアクセサリーの形状を取る事の方が多い。
 しかし特殊効果による殺傷能力に関して述べるならば実はベルカよりミッドチルダ式の方が高く、発達具合もはるか先を行っている。
 今、幽霧が口に出した『ブリッドコードシリーズ』はその典型的なもので、これは戦闘機人やガジェットドローンなどの対AM技術迎撃というコンセプトで作られた魔法である。
 カテゴリは砲撃魔法の部類に入るものの、その効果は特殊弾頭を搭載した質量兵器と同格のレベルだとも言われている。
 まさかミッドチルダ式でも割と特殊な部類に入る反応魔力弾の魔法を持ち出されるとは思いもしなかったのだろう。
 カリムはほんの少しだけ冷汗をかきつつも、表面上は冷静であるように努めながらも問いを重ねた。
「それは、時空管理局諜報員『花天幽月ミラージュスノウ』としての言葉? それとも、開発部非常勤研究員アルトブリューテ・シャルラッハロートとして?」
 彼女の口から出たそれはスキャンダルともいえるものだった。
 何故なら身分詐称によって、彼に二つの部署から金を受け取っているということを聞いているようなものだからだ。
 この店の中に新聞会社などのマスコミが聞いていたら、今日の夕刊か明日の朝刊の一面を飾れると喜ぶくらいの大スクープだ。
 カリム・グラシアも権力のある女性だ。そんな彼女がわざわざ口に出すのだから、ほとんど証拠を掴んでいる確かなものだという事だろう。
 更にこの問いの性質が悪い所は、どう対応しようとも幽霧が窮地に立たされることである。
 否定すればそれは嘘という隙を相手に与える行為であるし、肯定せずとも沈黙を貫くだけでそれを認めることとなる。
 相手にとって弱みとなることを口に出してその口を黙らせる。それがカリムの狙いだった。
 少し大人げないという事は彼女自身も分かっていたが、それでも遥かに年上の彼に良いよう振り回されるのが悔しかったのだ。
 しかし幽霧は彼女の予想を見事に裏切り、その問いに対して躊躇する様子も無く即答した。
「あえて言えば、両方でございます」

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幽霧がガスを抜くような前回から一転、再びシリアスに突入の今回ですが、とにかくカリムさんに対して結果だけを述べて行く幽霧の冷静さが良いですね。
カリムさんが冷や汗をかいてるのも良い感じに押されてるってのを出してて面白いです
 今回は基本的に教会の結界に対する攻撃の結果が述べられていましたが、質量兵器に対する対策が劣化してると考えればあれは確かに賛成ですね。
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